LOSER

「一度逃げた人間は次も必ず逃げる」

 

はっきりいって僕はずっと逃げてきた

 

そもそも逃げることが悪いことだとは思ってない

 

ただ今回、3年半前に転職した今の職場からも逃げようとしたところで、前職の上司がいった言葉を急に思い出した

 

「次は自分が決めたところなのだから絶対に辞めるなよ」

 

確かにそうだと思う。自分で決めた。人生のハンドルを自分に取り戻すために。

 

しかしその道は想定外の連続だった。そもそも東京の道を走るはずだったのに今でも大阪の道を走ってる。二度と来ない20代を東京で暮らすことは、叶わなかった。そして、一人暮らしはとても寂しいものだった。

 

そうはいっても、戦時中に生まれた若者は戦地に往かなければならないのと一緒で、僕はこの道を進むしかない。抗うことはできない。来年には30歳だ。

 

自分で道を切り開くほどのスキルもアイディアもエネルギーもない僕は、今はただ命乞いのように仕事に取り組んでいる。

 

まずはスキルを、やればいいだけのことなんだ。

 

僕は正直、スタート直後から車を停めて、仮眠をとっていたのかもしれない。

 

いつか来る分岐点への到着時間を、少しでも早めなければいけないんだ

何者

何者にもなれないまま、ここまで来てしまった

 

あと一年、というか今年いっぱい、何者にもなれなかったら、僕はしぬかもしれない

 

別にメンヘラとかじゃなく冷静にそう思う

 

自殺か他殺かとかそういう物騒な話じゃなく

 

「殺」じゃなくて「死」の話

 

それは社会的な意味かもしれないし、精神的な意味かもしれない

 

毎日寝不足で怯えながら仕事して、休日は何もする気が起きずに寝たきりで

 

確実に何かの「死」に向かっていってると思う

 

昔、おかあさんがよくいってた

 

「人間は29歳と〜ヶ月と〜日まで成長する」

 

何を根拠にいってるのかわからないけど、その日がおそらく年内にまで来ている

 

漠然とだけどその日が僕の中で一つのマイルストーンだったことは間違いないし、現状その先には何も見えやしない

 

誰も見てない前提だから赤裸々に書くけど、僕はおかあさんの子どもとして生まれた時点でこの人生の個人的な目的は終わってるんじゃないかと思ってる

 

それだけおかあさんに全力で愛されたし、僕もおかあさんを愛した

 

もうずっと何かが飽和している状態で、そこから先はあてもなくブレーキの利かない線路を滑り続けてる感じだ

 

おかあさん以外の女性への愛だとか、セックスだとかへの気持ちはここ3年で枯渇してしまって、正直今は誰ともセックスしたいと思わない

 

めちゃめちゃ気持ちわるい一言を書くと、おかあさん以外の女性に対して女性不信になってるのかもしれない

 

もちろん呪いのように自分が要所要所で至らなかった事実も大きいし単純にタイミングの問題も大きかったと思う。でも今はそんなことどうでもいい、結果的に、僕はこんなところに来てしまった

 

最近は特に頻繁に「おかあさんに会いたい」と思うし、20代を東京で過ごすという夢砕けた今は「広島に帰りたい」とも思う

 

決死の覚悟で飛び移ったはしごも、結局ゴールには通じていなかったのだ 

 

よれよれのパンツのゴムみたいになった僕の人生は、この世界に必要ない

 

今年限り、今年いっぱいで、何者にもなれなかったら、僕はしぬんだ

 

摩天楼

おかあさんと暮らしてた頃に戻りたい

 

そんな呪いの言葉を口に出しそうになるくらい、この4月からの僕はモチベーションを失っている

 

仕事のというよりは、生きるモチベーションかもしれない

 

どれだけ連休があっても何もしないし、社会的なことだけでなく趣味的なことも何もやる気が起きない

 

僕が神様ならそろそろ天国に戻す頃だろう

 

 

 

週末、おかあさんと東京に行った

 

 

二日目にはかっぱ橋に行ったのだが、僕はそこで東京スカイツリーを見た

 

スカイツリーを見たのは、転職を決意した3年半前以来だった。

 

あの日はあんなに輝いてたスカイツリーも、その日は雨雲に隠れたり出たり、はっきりとは見えなかった

 

それはとても皮肉なものに思えて、まるで現在の僕を暗示しているかのようだった

 

あの日見た自由な世界の象徴としてのスカイツリーを、いつしか僕は見失っていた

 

 

スカイツリーを見えなくしてたのは雨雲だけでなく、歩いてる道の蛇行によってビルに隠れて見えないこともあった。でも歩く道はそれしかない

 

スカイツリーはそこにはある。そこにはあるけど、見えなくなりかけている

スカイツリーがなくなることはない、だがそれを見失い、諦めたら、そこにたどり着くことはできない

 

僕は本当に、スカイツリーにたどり着きたいのだろうか

報われない日々に、あの日の決意すら見えなくなってきている

東京、東京

 

何かがありそうな気がして

 

東京、東京

 

いつまでたってもたどり着かない

 

東京、東京

 

何もないかもしれないけれど、それがみたいのかもしれない

三連休、何もする気持ちなれず、ミイラのように横たわっていた

 

何のために生まれてきたんだろう

 

そしてまた平日は始まって、僕はまた少しずつ命を縮めていく

 

こうやって人は死んでいくのだろうか

 

別に奇跡を待ってるわけじゃない

 

何気ない日常を愛せる人生が送りたいのです

インターネットなんてやってる場合じゃないのだろう

 

お酒の進む夜だ

 

僕はしあわせになりたいと思っている

 

ならばインターネットなんてやってる場合じゃないのだろう